COVID-19の環境下では、従来の臨床試験の方法では課題が山積しているため、より柔軟な臨床試験の導入をサポートする技術の必要性が加速しています。もちろん、被験者数を確保することは常に業界の最も大きな課題の一つであり、5施設のうち4施設は登録要件を満たすことができません。さらに、30％の試験が被験者不足のために中止されており1 、23％の患者さんが施設のアクセスに不満を感じ2、30％以上の患者さんが試験終了前に脱落しています3。このような患者さんに関する課題がある中、臨床試験は全体的に複雑化しており、1つの試験に参加する臨床施設の数は58％増加しています4。この複雑化に加えて、COVID-19によって患者さんの登録数が80％減少しています5。
これらの課題を克服するために、スポンサーとCROは、患者中心のソリューション、業務の効率化、そして最善の意思決定を行うためのデータに依存しています。
データ収集のためのウェアラブルや仮想化などのフレキシブルなソリューションは、仮想化された試験の実施や遠隔地での患者データの収集に有効であることが証明されています。このようなデータ収集戦略は、患者がどこにいてもリアルタイムでデータを収集できるため、患者の不便さを軽減するとともに、施設は患者のケアにより多くの注意を払うことができます。
スポンサーやCROが仮想化を受け入れるようになる一方で、世界のウェアラブル医療機器市場が驚異的な成長を遂げているため、これらの技術はまだ評価や採用の初期段階にあります。2018年の市場規模は246億米ドルでしたが、2026年には年平均成長率24.7%で1,394億米ドルに達すると予測されています6,7。臨床試験における普及率を見ると、ウェアラブルの使用率は2019年の10～15%から2025年には70%に増加すると予測されています8。
メディデータは、臨床試験で使用されるウェアラブルとデジタルヘルス技術のこのような変革的な成長を通してスポンサーとCROをサポートするために、センサークラウドを発表しました。センサークラウドは、最先端の分析と、データ取り込みを簡素化・迅速化する共通のデータモデルによって、次世代の仮想試験技術の先駆けとなります。顧客は、臨床開発プロセス全体を通じてより良い洞察力と成果を提供する統一された体験を得ることができます。
センサークラウドを支える技術として、メディデータは最近MC10を買収しました。これにより、研究企業や機器開発企業は、新しい治療法の開発に向けてデータを収集・正規化・分析する新しい革新的な方法を提供することができます。この強化された機能は、疾病の理解、変革的な治療法の創出、新規エンドポイントの達成に取り組む研究者、実務者、ライフサイエンス企業と患者を密接に結び付けます。
メディデータのセンサークラウドを導入しているスポンサーとCROは、このテクノロジーを以下のように活用しています。
- 臨床試験の仮想化
- より柔軟な契約モデルにより、治験実施施設への訪問、時間、移動を削減し、施設と患者の負担を軽減する。
- 高忠実度、高頻度、高精度の医療グレードデータの取り込みと分析により、より優れた臨床的洞察を提供する。
- 現場での訪問を減らし、臨床的洞察を迅速に開発することでタイムラインを短縮し、コストを削減する。
- インジェストから配信まで、データの標準化を実現
＜参考資料＞
1 2015 Why Clinical Trials Are Terminated
2 2017 CISCRP Perceptions & Insights Study
3 National Academy of Sciences, The Prevention and Treatment of Missing Data in Clinical Trials.
4 2015 Tufts: The Cost of Clinical Trial Delays
5 Covid-19 & Clinical Trials - The Medidata Perspective
6 Wearable Medical Devices Market
7 Connected Digital Products: Growing Use in Clinical Trials
8 Wearables In Clinical Trials
原文（英語）はこちら：