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統合プラットフォームを採用するべき5つの理由 ⑤スケーラビリティ(拡張性)

2020-02-13 - < 1 min read
統合プラットフォームを採用するべき5つの理由 ⑤スケーラビリティ(拡張性)

5回シリーズで投稿してまいりました「統合プラットフォームを採用するべき5つの理由」も、今回で最後となりました。シリーズを通してお読みいただくと統合プラットフォームについてよりご理解いただけると思います。ぜひ前回までの記事も合わせてご覧ください!

ブラックフライデーのセールイベント中や、モバイルアプリで人気のテレビ番組をストリーミングする時に、Webトラフィックの急激な増加に対処できなかった場合、回復するためには何百万ドルもの費用がかかります。こういったことはほとんどの場合、Webプラットフォームが適切に拡張できず、需要を満たすことができないために起こります。 

今回は、統合プラットフォームの5つ目の特性である「スケーラビリティ(拡張性)」を取り上げますが、とりわけスケーラビリティの必要性と重要性や、貧弱なスケーラビリティがもたらす悪影響、Medidata Rave Clinical Cloudなどの統合プラットフォームがどのようにスケーラビリティを達成できるか、についてお話しします。

以前の記事でも触れたように、臨床試験はますます複雑になっています。Tufts Center for the Study of Drug Developmentが 2018年7月/ 8月に発表した記事によると、この複雑さの要因として以下のことが注目すべき点としてあげられています。[1]

  • 試験に参加している国の数        100%増加 
  • エンドポイントの数             86%増加 
  • 試験におけるプロセス数           70%増加 
  • 試験実施施設数               63%増加 
  • 試験に参加する患者の予定来院数  25%増加 

これらを総合して考えると、試験中に収集されたデータポイントの総数は88%増加したことになります。この増加の裏には、スケーラビリティの問題に注意することが重要であるということだけでなく、「臨床データソースの急増」という別の要素も潜んでいます。私たちが臨床データとして捉えているものは、それが何であるか、どのように取得するか、どのようにアクセスするかという点において急速に変化しています。従来のデータソースは施設やラボのデータでしたが、新しいデータソースには、ゲノミクス、センサーから収集したデータ、RWE、EHR / EMR、財務データなどが含まれ、これらを組み合わせて、被験者についてのより網羅的な見解が示されます。絶えず進化するこれら各種のデータをサポートする必要性が高まってきています。 

テクノロジーの観点からすると、「従来のテクノロジーで、このように複雑化していく試験や関連データの増加に適切なサポートを提供できるのだろうか?」という1つの質問に要約されます。

端的にいって答えはノーです。インフラが不足していることでスプレッドシートやSASなどのツールをプラットフォーム外で使用しなければならず、これによりデータのトレーサビリティ、透明性、制御が失われています。これが原因となって、試験を行うチームはサイロ化され、非生産的になってしまいます。テクノロジープラットフォームがスケーラブルであるためには、あらゆるタイプ、ボリュームのデータを取り込んで統合し、求められる処理要件に応じてパフォーマンスを維持できなくてはなりません。最新のプラットフォームは、1つの研究を実施する小規模なバイオテクノロジー企業でも、年間数千件の試験を実施するような大規模製薬企業でも、規模に関係なく企業のビジネスニーズに合わせて拡張したり縮小したりする必要があります。試験の要件に応じてスケールアップ、スケールダウンできるようにしておく必要があるということです。

この最新のテクノロジーというのはどのようなものなのでしょうか?

データサイロを取り払い、必要なときに必要なときにリアルタイムで高品質のデータを取得できる、統合されたクラウドベースの臨床試験プラットフォームがまさにそれです。このプラットフォームにより、試験実施チームやスポンサー、治験責任医師、臨床研究プロセスに関与するすべての人が、タイムリーに膨大なデータを取り込み、適切な意思決定を行うことができます。 

Medidata Rave ClinicalCloud®は、非常にスケーラブルなSaaSアーキテクチャ上に構築されており、高価かつ手間のかかるオンプレミスソリューションを運用する必要がなくなります。 Raveプラットフォームソリューションは全て、それぞれの企業のワークフロー、現場の要件やお好みに合わせて柔軟に構成することができます。 Medidata Cloudは、試験コンセプトからそのクローズに至るまで、全体を通して臨床試験のニーズに対応します。 

Medidata Rave Clinical Cloudプラットフォームは、最小限の作業で新しいアプリケーションとデータソースを取得できるように設計されています。コアデータ構造と標準ベースのAPIは、大規模なデータセット向けに設計されており、外部の臨床システムとRaveの統合することもできます。 Medidata web services APIは、インターネット越しに接続する他のシステムとのシームレスなデータ交換を提供します。これにより、サードパーティのアプリケーションをMedidataの共通データストアや他のアプリケーションに簡単かつ再現可能な状態で接続することができます。通信が行われていることを意識することなく接続され、中断することはありません。これらの機能を活用することで、ユーザーは試験要件に合わせて必要に応じて機能をオンにすることができ、それは特にCROがスポンサーのニーズに応える際には重要な要素となります。加えて、最高評価を受けた当社のプロフェッショナルサービスチームは、CROが試験を構築する際の問題点を特定し、ビジネス目標をより迅速に達成するためのスケーラブルかつ持続可能なソリューションを提供できるよう支援することができます。

 [1]タフツ薬物開発研究センター、2018年7月/ 8月
この記事は2019年7月22日にGeeks Talk Clinicalでの英文投稿の抄訳となります。原文はこちらをご参照ください。

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