メディデータ、ASCO2022でCAR-T療法における重篤なサイトカイン放出症候群の予測因子特定に関する重要な研究成果を発表

新しい研究では、Medidata Acorn AI ソリューションを使用して、複数の臨床試験コホートにわたる 500 人以上の患者を分析しました。

2022年6月3日 – ダッソー・システムズ傘下のメディデータは、6月3日から7日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で、CAR-T細胞療法(CAR-T)によるサイトカイン放出症候群(CRS)の予測に関する新しい縦断研究について発表しました。

メディデータのAcorn AI部門におけるバイスプレジデントであるJacob Aptekar(MD)は下記のように述べています。「CAR-T療法は、がん治療における重要なイノベーションですが、他の新しく複雑な治療法と同じく、解決すべき課題や問題が出てきました。CAR-T療法に対する生命を脅かす毒性免疫反応であるCRSは、相当数の患者に見られ、2016年以降、新しい治療法の少なくとも15の臨床試験失敗につながっています。重症CRSのリスクを示す可能性のある既知の生理学的マーカーの多くは測定が困難ですが、ASCOで発表された研究は、全血球計算(CBC)のような一般的に収集される臨床検査が、複数の臨床試験、適応症、CAR-T療法にわたって多数の患者のCRSリスク評価に使用できることを示す重要なステップとなります。」

Predictors of severe CRS in longitudinal CAR T-cell clinical trial data」と題されたこの研究では、同社の Medidata Acorn AI プラットフォームを使用して、複数の臨床試験からプールされた 542 例の患者を分析しました。これは、従来単一の臨床試験または臨床施設の限られた数の患者を使用してきたこれまでの CRS 研究よりも、かなり多くの患者を対象としたものです。メディデータの研究では、血小板数、血清アルブミン濃度、クレアチニン値、好中球数などの一般的に測定されるバイオマーカーにおいて、重度のCRSを経験した患者とそうでない患者で顕著な違いがあることが実証されました。

メディデータの研究には、CAR-T療法について、臨床試験中と実使用中の両方で、一般的な検査マーカーの定期的なモニタリングによってリスクレベルを評価し、必要な場合には早期介入を可能にする、CRSのリスク評価・緩和戦略が正当化されるかもしれない、という結論が含まれています。

Cleveland ClinicのMichael Kattan氏, PhD, や、Dr. Keyhan氏、 Quantitative Health Sciences部門のチェアマンでCancer Researchで寄附講座を行うDr. Jafar Mobasseri氏は下記のように述べています。「このメディデータ社の研究は CAR-T療法のパズルの重要なピースであり、これによって研究者と医療提供者の双方が特定の患者における治療の安全性と有効性をより良く理解できるようになります。CRSの警告サインを理解することで、より安全な試験を計画し、試験の失敗を回避し、より良い安全な革新的治療を、より多くの医療現場で、より多くの患者さんに提供できるようになります。」

Medidata Acorn AI は、豊富なレギュラトリーグレードの臨床データ、機械学習・AI 機能、医薬品開発の専門知識を活用し、ライフサイエンス業界に価値を提供します。Acorn AI ソリューションは、世界 140 カ国以上で 28,000 件以上の臨床試験と 800 万人以上の患者と健康なボランティアから成るメディデータのプラットフォームを基盤としており、実臨床、トランスレーショナル、その他のデータセットと連携した業界最大の構造化・標準化臨床試験データレポジトリを特徴としています。

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※本原稿は2022年6月3日(米国東部現地時間)に英語で発表された原稿の抄訳版です。より詳細な発表内容については原文の英語版をご参照ください。

 

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