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メディデータの患者アドボケイツがメンタルヘルスの重要性について議論 | 患者視点

2022-10-10 - 4 min read
メディデータの患者アドボケイツがメンタルヘルスの重要性について議論 | 患者視点

毎年 10 月 10 日に開催される世界メンタルヘルスデー(World Mental Health Day) は、世界中のメンタルヘルスの問題に対する意識を高め、メンタルヘルスを支援するための取り組みを後押しすることを全体的な目的としています。 この日は、メンタルヘルスの問題に取り組んでいるすべてのステイクホルダーが、自分たちの取り組みについて話し、世界中の人々にとってメンタルヘルスケアを実現するためにさらに何をする必要があるかについてディスカッションする機会を提供します. Medidata Patient Insights Board (PIB) のメンバーは、彼らのメンタルヘルスと、それが健康への道のりの一部であったことについて意見を述べました。

 

質問:精神的健康と身体的健康の関わりをどのように考えていますか?また、メンタルケアをサポートするために個人的にどのようなことを行っていますか?

患者さんたちは、身体の健康と同じように精神の健康にもサポートを必要としています。多くの PIB メンバーは、セラピストに会ったり、新鮮な空気の中でランニングやウォーキングをしたり、あるいはストレスの原因となるものから離れて時間とる、本を読んだりプラグを抜いたりする「一人の時間」を見つけたる、家族や気の置けない友人たちと話す、など様々な時間を確保することでメンタルヘルスを良い状態に保っています。

いわずもがな、心の健康と身体の健康は密接に絡み合っています。私たちが心の健康に気を配っていないと、体も同じように不健康になります。MarlaJan は「すべてのストレスは体調の悪化や病気の再発につながります。」と述べており、これは他のメンバーも同様です。Ella は、「精神的苦痛を経験したときに肺の状態が悪化し、肺感染症で入院することになりました。」と述べています。

Sheila は、自分だけですべてを克服することはできないことにようやく気付いた後、何年もの間セラピストの元に通い続けてきました。「セラピストは、がんの診断だけでなく、私の人生で起こる他のすべてのことにどう対処するのがよいのかアドバイスをくれます。まずは自分を大切にすることを学びました。私はがんと診断されてからのこの12年間、継続的にすべての人に注ぎ込んできましたが、誰も時間をかけて戻ってこないようです。また、境界を設定し、「ノー」と言う方法を学びました。」 MarlaJan にとって、強烈なトラウマ セラピーと眼球運動による脱感作と再処理法: Eye Movement Desensitization and Reprocessing (EMDR) 1は、彼女の救いでした。彼女はまた、ゆっくりとした深呼吸に慰めを見いだします。 The Office の再放送を見るのも効果的です!

Anne Marie は、こまめに自分自身の状態を確認することを学びました。 「何かに打ちのめされたとき、HALT2を用いて考えるようにしています。私はお腹が空いたのか、怒っているのか、孤独なのか、疲れているのか。私は根本的な原因を特定しようとし、立ち止まって呼吸することを学びました。ほんの数分間、目的を持って呼吸するという単純な行為が役に立ちます。」

ケアギバー(介護者)として、Mindy は自分自身の生活に加え、24 時間年中無休の支援を必要とする家族のニーズに対処するために、常にひっぱりだこの状態です。家族へのケアを提供するには追加の支援が必要であり、支援を受けることで精神的健康が計り知れないほど改善されたことを認めざるを得ませんでした。

 

質問:あなたのメンタルヘルスに影響を与えた事柄を教えてください。また、ステイクホルダーが協力してストレスを最小限に抑え、患者の負担を軽減するにはどうすればよいと思いますか?

病気による身体的負担は、病気の痛み、病気が悪化することへの恐怖、人生の義務を果たせないというストレスなど、私たちの精神的健康に重くのしかかる患者の生活のほんの一部にすぎません。家族や友人に頼らなければならないこともありますし、保険料の上昇に加え失職の可能性など、病気による経済的負担もあります。

Dave は言います。「子供たちが幼い頃に癌と診断され、両親や兄弟から何の支援も受けられなかったことは大変なことでした。肺葉切除術を受けた後、数カ月間痛みが続き、父が遺言で私を除外したことも、毎日を乗り切るのに精神的に大変でした。肺がんに対する偏見は言うまでもありません。 」

Anne Marie はこう加えます。「がんと診断され治療を受けていたとき、私は不健全な結婚生活を送っていました。恐怖の診断と夫の虐待が重なり、すべてが絶望的に見えたのです。結婚生活から抜け出し、擁護の声を見つける勇気を得るには、自分に求められるすべての仕事をこなすなど、何年ものセラピーが必要でした」

Sheila はがんジャーニーの恐怖についても共有しました。「3ヶ月ごとの検査で、がんが進行しているのではないかと心配になるのです。臨床試験に参加することで、治療がうまくいったかどうかがわからないというストレスも加わりました。」

Justusは、臨床試験の精神的ストレスについて同様の考えを持っており、"臨床試験に参加した後に治療を受けられなくなったり、臨床試験のために有望なテクノロジーへの信頼を失うことは、精神衛生上の大きな負担となります。」と述べています。

Phyllisa は精神的な健康に対する社会的な負担もあると付け加えています。「ニュースを見たり、COVID-19のパンデミックの真っ只中で生活することは、私の精神衛生に影響を与えます。インスリンや糖尿病治療薬を買う余裕があるかどうかを考えることは、精神を不安定な状態にさせます。」

ステークホルダーは、患者さんが抱える日々のストレスに対処するために努力することができます。Justusは、「イノベーションにかかる費用が、できるだけ多くの患者さんにとって利用しやすいものになるようにしてほしいと思います。これには耐久性医療機器の研究開発も含まれます。」

 

質問:製薬・ライフサイエンス業界は、どのようにして患者さんのメンタルヘルスをサポートできるでしょうか?業界が取り組むべき最大のニーズは何でしょうか?

患者さんには、メンタルヘルスをサポートするためのリソースを提供する必要があります。

Ella が言うように、「業界が支援すべき最大のニーズは、患者さんの経済的、感情的、身体的制約の負担を軽減するためのリソースを提供すること」です。「業界は病気の症状に対処するだけでなく、ペイシェントジャーニー全体をサポートする情報源として機能すべき」なのです。

Dave は、「患者や家族に支援サービスについて知ってもらい、支援が必要かもしれないとアドバイスし、患者やその家族が誰かに支援を求めることは恥ではないことを強調すること」が重要であると付け加えています。「業界は、診断や初期治療だけでなく、患者のヘルスジャーニーのさまざまな場面でニーズが変化することを認識する必要があります。患者が診察や治療を受けていない不安定に陥りやすいな時間を認識することです。つまり、患者の職場、性的指向、文化、価値観が尊重されることです。」とJustusは付け加えます。

「臨床試験に関して言えば、ライフサイエンス業界は、可能な限り包括的でアクセスしやすい臨床試験を行うことに注力することができます。分散型臨床試験の導入により、より多くの人が参加でき、参加に伴うストレスも軽減されます。」と、 MarlaJanは述べています。さらに、Justusは「さらに、試験への参加と同様に重要なことは、試験や一般的な患者のケアに関連する医療費の負担を最小限に抑えることに注意を払うことです。治療費の助成は、患者さんの精神的な健康を大きく支え、試験参加者の多様性を確保することができます」と加えました。

また、病気のコミュニティを通じてサポートを提供することも重要な方法です。Mindyが参加しているデュシェンヌ型筋ジストロフィーのコミュニティでは、患者や家族のアクセス問題や、自宅やコミュニティをベースにした支援の発見と活用を支援する患者支援プログラムについて意見を述べる機会がありました。 

Phyllisa は、「最も必要なことは、患者さんの生活のあらゆる観点を考慮した治療法や薬剤の開発において、業界側が思いやりと理解を持つことです、」とまとめました。

 

1EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して、エビデンスのある心理療法。(日本EMDR学会HPより引用

2自身の状態を把握するチェック項目として用いられるもので、この状態のときはHALT(止まること)が必要とされる。

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