Medidata Blog
外部対照群の次のステップ | MIT Technology Review & Medidata Solutions
外部対照群の次のステップ
この記事はMIT Technology Reviewの協力によって書かれています
メディデータの Acorn AI 部門データサイエンス担当バイスプレジデントの Ruthie Davi は、外部対照群 は規制当局によって新薬や新たな治療法が承認された後も応用できる可能性があると述べています。例えば、ある治療法が承認されると、保険会社はその治療法が費用対効果に優れているかどうか、保険を適用するかどうかを判断するために、同じ症状の他の治療法と比較することを検討する可能性があります。「保険会社は、規制当局の承認を得るために実施された無作為化比較試験で使用されたものとは異なる試験療法との比較を求める可能性があります。そうなると、スポンサーはその別の治療法に対して無作為化比較試験を行わなければならず、そのための時間と費用がかかることになります。」スポンサーは、もう一方の治療法で治療を受けた患者のマッチしたセットをメディデータのデータベースから検索する外部対照群を用いれば、同じ目的をはるかに効率的に達成することができます。
バイオテクノロジー企業Celsion社のチーフメディカルオフィサーであるNicholas Borys氏は、治療基準が変化し、古いデータが特定の研究に役立たなくなると、過去のデータの有効性も低下すると指摘します。新しい治療法の性能は、一般的に現在の標準的な治療法と比較して評価されます。過去の対照群の患者が数年前に受けた治療は、現在の対照群の患者が受けている治療とは大幅に異なる可能性があります。新しい治療法は、2015年の基準では良好な結果が得られるかもしれませんが、改善を示すためには2021年の基準で良好な結果が得られる必要があります。最先端の免疫療法のような真のブレイクスルーは、治療の標準を急速に変化させることができ、多くの研究において古い患者データは意味をなさなくなってしまいます。「しかし、エンドポイントの選択に注意すれば、データを使える場合もあるでしょう」と同氏は付け加えます。常に何万もの臨床試験が行われているので、新しいデータは常に安定して供給されています。
臨床試験で外部対照群を使用するメリット以外にも、同氏は臨床試験終了後に患者を追跡できることにも可能性を見出しており、実際に下記のように述べています。「これはメディデータが提供できる機能です。現実の世界で実際に起こっている副作用や、患者がどの程度治療を継続しているか、あるいは患者の治療にかかる実際のコストは何か、といったことをより正確に把握することができます。このような情報は、臨床試験の環境では判断が難しく、自社の医薬品が現実世界のパラダイムにどのように適合するかを理解する上で、非常に役立つ可能性があります。」
しかし、同氏が現在考えている最大の価値は、あらゆる治療法の開発を成功の可能性が高い方向に導くことです。「今は数百人の患者に投与してみないと、薬の効果があるかどうかはわかりませんが、もし、外部対照群があれば、その数のほんの一部でかなり良い兆しを見ることができます。」
メディデータの20年以上にわたる専門知識やあらゆる規模の顧客や試験での知見によって製薬会社・バイオファーマの臨床試験の成功をサポートします。
メディデータとMIT Technology Reviewによるホワイトペーパー [Clinical Trials are Better, Faster, Cheaper with Big Data], にて臨床試験における外部対照群のメリットをご覧ください。