Trial Design & Synthetic Data Solutions

治療法の開発、規制当局の承認取得、新しい治療の患者への提供競争はかつてないほど重要になっていますが、その過程には多くの障壁が立ちはだかります。Medidata Trial Designは、30,000件の臨床試験と900万人の患者から成る、業界横断の世界規模で蓄積された過去臨床試験データを活用したソリューションを提供します。

当社の業界専門家チームは、このデータを活用して、より安全で効果的な臨床試験設計に役立つ有意義なインサイトを提供し、医療のブレークスルーの加速を支援します。また、患者のプライバシーと知的財産を守りながら過去データの洞察を引き出す革新的な合成データツール「Simulants」もご提供しています。

より良いデータ。より深い洞察

治療効果を予測する

臨床試験データからインサイトを引き出し、患者のサブグループをより深く理解しましょう。既存の標準治療で満たされていない医療ニーズを分析し、組み入れ/除外基準をモデル化することで、どのサブグループが治療に最も反応しやすいかを特定し、患者選択を改善します。

また、標準治療下でのアウトカムの一貫性を時間経過で比較し、適応拡大の可能性を探るための情報を提供します。

より安全な試験設計を実現

試験期間中、患者の状態を継続的にモニタリング・ベンチマークし、副作用の発生リスクが高い患者を早期に特定して、事前に対策・治療を行うことでリスクを軽減します。

Medidata AIは、過去の臨床試験データを活用してCAR-T試験におけるサイトカイン放出症候群(CRS)発生を予防する画期的な取り組みを行っており、 その成果はASCO、ASH、NCCNなど多数の業界カンファレンスで発表されています。

臨床試験の失敗を回避する

臨床試験のシナリオをモデル化し、最適なプロトコルを作成するとともに、問題が試験失敗につながる前に予測して回避します。 これにより、治療に反応しやすい患者の特定や投薬戦略の立案、重篤な有害事象の事前対策が可能となり、より安全で成功率の高い試験運営を実現します。

最近発表されたアルツハイマー病学会誌の論文では、過去のランダム化比較試験の統合データを用いて、患者の脱落を予測する要因を分析・特定しています。

これらの要因は、臨床試験のプロトコル設計の改善や将来の試験における脱落防止策の策定に役立ちます。

主な特徴

臨床データ革命を推進する

臨床データ革命を推進する

Simulantsは画期的な合成データ製品であり、Medidataが独自に保有する世界中の標準化された過去臨床試験データリポジトリから生成されています。このデータには、プロトコルに沿って収集された共変量、評価項目、変数が完全に含まれています。Simulantsは、臨床試験データ特有の高度にセンシティブな情報を含むデータセットから高忠実度の合成データを生成するよう最適化されており、厳格な規制要件やプライバシー保護基準をクリアしていることが証明されています。これにより、臨床開発者はデータアクセスの幅を広げ、研究の精度向上、洞察に富んだエビデンスの創出、そして臨床試験設計の最適化を実現できます。

独自の過去臨床試験データ

独自の過去臨床試験データ

業界横断で30,000件以上、100カ国超の900万人以上の患者データを活用し、強力なAIモデルを駆使して試験のエビデンスを創出します。これらのデータは、臨床プロトコルに基づいて設計され、Medidata Rave EDCプラットフォームで収集・監視・検証された、従来の臨床試験スタイルの評価項目と完全な共変量情報を含んでいます。共通ドメインおよび100を超える調和済み変数で構成される患者レベルのデータを提供することで、データ駆動型の意思決定を可能にします。 「様々な適応症において、大手から中小規模のスポンサーまで当社データがどのようにインサイトを生み出しているかの事例をご覧ください。」

生成AIを活用したより良い試験設計

生成AIを活用したより良い試験設計

Medidata AIの特許取得済み合成データ生成モデルは、臨床データの生成において、MIT Synthetic Data Vaultをはじめとする主要な合成データ生成技術を上回る高品質かつプライバシー保護性能を実現しています。 この革新的な手法は、NeurIPSやAMIAなどの学会での発表や、国際機械学習会議(ICML)における権威ある賞の受賞により評価されています。従来の大規模トレーニングデータに依存する方法とは異なり、臨床試験データセットのサンプル数が限られていても高い性能を発揮します。このアプローチは、患者プライバシーの保護、データの完全性維持、そして研究の高精度化を両立させ、臨床における重要な意思決定を支えるための最良のデータ環境を提供します。

詳細は、当社の最新論文「An interpretable data augmentation framework for improving generative modeling of synthetic clinical trial data」(国際機械学習会議(ICML)内のInterpretable Machine Learning in Healthcareワークショップで「Best Paper Award」受賞)をご覧ください。

世界的な専門家の知見

世界的な専門家の知見

試験の次の段階に進むために結果を強化したい場合でも、現行の標準治療で満たされていない医療ニーズを把握したい場合でも、副作用の予防を目指す場合でも、当社の高い専門性を持つチームが、貴社のチームの一員として密に連携しサポートします。Medidata AIチームには、FDA、製薬企業、研究コミュニティの元メンバーがおり、規制対応、バイオ統計学、データサイエンス、腫瘍内科学の専門知識を有しています。

研究アライアンス

研究アライアンスについて

Medidata Research Allianceは、学術界の主要な臨床医や研究者、業界のリーダー、トップデータサイエンティストと連携し、 CAR-Tや二重特異性抗体などの免疫療法をはじめとする治療法に関する最先端の研究を推進するために設立されました。当社の過去臨床試験データは、20年以上にわたる承認製品および治験製品を基盤としており、安全性の高い試験設計や科学的理解の深化に活用されています。 主な研究テーマは以下の通りです: 

・副作用を伴う新規治療の理解と、重大な結果を防ぐためのベンチマークの策定 

・臨床ガイドラインの改良による患者の治療成績と安全性の向上

・最も治療を必要とする患者へのアクセス拡大

CAR-T 研究

Medidata AIは、CAR-T療法および二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTEs)療法に関する、承認済みおよび治験中の70件以上の業界横断試験データを集約した、業界最大級のデータベースを提供しています。

このデータは、スポンサーが安全性イベントや患者選択に役立つ臨床試験プロトコルを設計するための商用利用だけでなく、 学術研究においても、一般的に収集される検査データと有害事象発生の関連性を示すために活用されています。

当社の研究成果は、査読付き学術誌、国際学会、メディアで広く紹介されています。主な発表例は以下の通りです。

ASCO 2022CAR-T細胞療法における重度CRSの予測因子

ASH 2022 CAR-T細胞療法における重度CRSの予測因子

EHA 2023自家CD19標的CAR-T治療患者におけるCRSとICANSの同時発生パターン

FierceBiotech 「Medidataが新研究でCAR-Tのサイトカイン放出症候群リスクと一般的バイオマーカーの関連を解明

CAR-T Cell Therapy Tanmay Jain氏による、CAR-T細胞療法とMedidataの重要なインサイト提供の役割に関する講演

CAR-T Trial Design Medidata AI CAR-T Data Cubeを活用したCAR-T試験設計の強化に関するホワイトペーパー

心血管系の研究

メディデータは、脳卒中、心筋梗塞(心臓発作)、心不全などの主要な心血管有害事象(MACE)について研究された10万人以上の過去臨床試験データを保有しています。これには、糖尿病、肥満、高血圧、脂質異常症、慢性腎臓病などの複数の併存疾患を持つ患者も含まれます。

当該データは最長6年間の長期追跡が可能であり、規制対応レベルのエビデンス創出に欠かせないものです。また、PCSK9阻害薬、NOACs/DOACs、SGLT2阻害薬、GLP1受容体作動薬など、最新の薬剤クラスや標準治療も網羅しています。

このデータは以下のような最先端研究に活用されています:

STH 2021 心房細動に対する抗凝固治療に関連するリアルワールドと臨床試験の出血率比較

DDW 2022 胃食道逆流症の治療における経口切開不要形成術と腹腔鏡下ニッセン形成術の医療資源利用のリアルワールド比較

DDW 2022 胃食道逆流症の治療における経口切開不要形成術と腹腔鏡下ニッセン形成術の患者特性のリアルワールド比較

ISPOR 2023: 非致死性心筋梗塞を一律の客観的基準と統合臨床試験データで特定する新規アルゴリズムの検証

合成データ

Medidataは、匿名化された患者レベルデータを提供し、製品開発の調査と支援を行っています。 当社は、豊富な過去臨床試験データベースと最先端のAI/機械学習技術を融合させ、患者のプライバシーを保護しながら、貴重で分散されたデータの共有、クロスコラボレーション、イノベーションの機会を創出します。 主な研究発表例:

ICML 2023: 合成臨床試験データの生成モデリングを改善する解釈可能なデータ拡張フレームワーク

Neurips 2022: 合成臨床試験データのためのソースデータプライバシーフレームワーク

Neurips 2022: 被験者レベルのプライバシーを保護する合成臨床試験データ

_synthesize 2023: 合成データによる臨床試験データの協業と研究の革命

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