糖尿病を知る日:患者さんが語るリアルな声

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2025-11-14
糖尿病を知る日:患者さんが語るリアルな声

世界糖尿病デーに寄せて、本ブログでは、糖尿病と診断されたMedidata Patient Insights Board の2名のメンバーの体験談をご紹介します。

糖尿病と診断されたばかりの方に、どんなアドバイスを伝えたいですか?

Justus:糖尿病を持つ仲間との つながりの価値 は、時間とともに大きくなっていくものです。特に私は、LGBTQIA+コミュニティの中で糖尿病とともに生きる人たちを見つけられたことが、とても励みになりました。最初はとても孤独に感じられますし、やがてその「ひとりで向き合う糖尿病」が当たり前に思えてきてしまうことがあります。私は14歳で診断を受けましたが、大学を卒業してからやっと、同じ状況の人たちに出会えました。

また、自分の人生のさまざまな段階で立ち止まり、糖尿病が自分にとって何を意味するのか、毎日にどう影響しているのかを振り返る時間を持つことをおすすめします。信頼できる人がいれば、この気持ちを伝えてみてください。すべての人に言う必要はありません。あなたのことをよく分かっているつもりの人でも、本当の経験を理解できていないことがあります。だからこそ、打ち明けることで関係が深まることもあります。

これまで、健康や高額な薬代の悩み、人生の歩み方について、一番役立ったアドバイスは糖尿病コミュニティからもらったものです。私は「糖尿病があっても、なんでもできる」と本気で思っています。今年はベルリンマラソンを完走しました!半分は走る力、そして残りの半分は糖尿病のコントロールが支えてくれました。私たちの身体は他の人と同じではない、その事実を受け入れるのは簡単ではありません。でも時間をかけて向き合えば、自分の身体へのリスペクトが生まれ、それこそが成功の土台になる——私はそう信じています。

Phyllisa: 糖尿病はあなたの人生を変えるかもしれません。でも、それで人生が終わるわけではありません。だからこそ、自分らしい最高の人生を生き続けてください。私は旅が大好きでしたが、診断を受けたとき、「もう自由に旅できないのかもしれない」と思いました。確かに、糖尿病があると準備はより必要になります。でも私は、糖尿病と一緒にドバイにある世界一高いビルの頂上まで行き、上海にある世界最大のスターバックスにも行きました。

糖尿病と診断された当時と比べて、医療を取り巻く環境はどのように変化しましたか?

Justus: 私が診断された頃と比べて、医療を取り巻く環境で最も大きく変わったと感じるのは、一方では薬剤費が大幅に高騰したこと、もう一方では医療格差への認識が高まったことです。ここ数年、多くの糖尿病関連団体は「糖尿病の治療法の発見」から、「薬の価格を引き下げるための緊急性あるアドボカシー」へと重点をシフトしてきました。COVID-19の流行は、糖尿病などの併存疾患、そして米国における質の高い保険へのアクセス不足が、どれほど命に関わる問題かをいっそう明らかにしました。一方、糖尿病テクノロジーの面では、患者自身が政策や技術開発の方向性に影響を与えられるようになったことが特に大きな進歩だと思います。Dana Lewis氏と、自動化インスリンポンプ技術の迅速な開発を求めた「#WeAreNotWaitingムーブメントは、1型糖尿病の人々にとってまさにゲームチェンジャーでした。これは患者がリーダーシップを発揮した素晴らしい例だと思います。

Phyllisa: 私が診断された当時と比べて、2型糖尿病の人がCGM(持続血糖測定器)を利用できる環境は改善してきました。しかし残念ながら、インスリンの価格が手の届くものになるという点では、米国ではほとんど変化がありません。以前、私は南カリフォルニアの夏の暑さの中、エアコンが壊れたままの車で一夏を過ごしたことがあります。エアコン修理代を払うより、インスリンに280ドル、そして糖尿病関連の費用を優先せざるを得なかったからです。

今、世界中の人たちに向けて声を届けられるとしたら、糖尿病について製薬業界や関係者にどんなことを伝えたいですか?

Justus: 薬、テクノロジー、保険へのアクセスがある人の糖尿病と、それらが得られない多くの人の糖尿病は、ほとんど別の病気と言ってよいほど違います。私は、若くて見た目には健康に見えても、毎日静かに苦しんでいる人たちを知っています。体力も、病気と向き合うリソースも足りず、糖尿病をうまくコントロールできないからです。糖尿病のイノベーションは、経済的なアクセス向上が伴ってこそ公衆衛生の軌道を変えることができます。2005年から2016年までの間、糖尿病治療の目標値には何の変更もありませんでした。薬剤や技術が進歩していたにもかかわらず、です。¹²しかしこれは、企業の皆さんにとっては明るいニュースでもあります。CGMやインスリンポンプが役立つことはもう分かっています。あとは、それらをもっと多くの人に届けることが課題です。

Phyllisa:糖尿病は24時間365日、注意を払い続けなければなりません。食べたり飲んだりするたびに、血糖値への影響を考えます。管理は絶え間なく必要で、ストレスが多く、とても疲れます。どうか、この精神的に消耗する疾患に伴う経済的な負担を取り除いてください。ケアに継続的な注意が必要だからこそ、糖尿病と抑うつが強く結びついているのです。

Patient Insights Boardについて

Patient Insights Board に所属する患者アドボケイトは、Medidata Patient Cloud チームと密に連携しながら、アプリケーションやプロジェクトの評価に携わり、患者視点を包括的に反映する役割を担っています。Medidata の Patient Insights Program は、ソフトウェア開発のライフサイクル全体に患者の声を組み込み、臨床研究における患者体験を向上させる技術的なソリューションを創出しています。各メンバーの患者体験やアドボカシーへの歩みについては、ぜひこちらからご覧ください。

 

1 https://www.bmj.com/content/366/bmj.l5166 

2 https://www.uspharmacist.com/article/despite-advances-in-diabetes-treatment-too-few-patients-meet-goals 

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