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臨床試験における外部対照群 | MIT Technology Review & Medidata Solutions
臨床試験における外部対照群の可能性
この記事はMIT Technology Reviewの協力によって書かれています。
COVID-19に対するワクチンの開発が世界中で注目されたこの1年ほどをみると、臨床試験がこれほどまでに世間を賑わせたことはなかったのではないか思います。試験段階、効果、副作用などの議論がニュースの中心となっていました。ワクチン試験の最大の特徴はそのスピードにありました。ワクチンは全世界に配布されるものであるため、試験対象者は基本的にすべての人々です。この特徴のおかげで、治験に必要な人数を集めることが、一般的な障害ではなくなりました。
肝臓がんや卵巣がん、ある種の脳腫瘍に対する次世代の化学療法剤や免疫療法剤を開発しているバイオテクノロジー企業Celsion社のチーフ・メディカル・オフィサー(CMO)であるNicholas Borys氏は、「私の仕事の中で最も難しいことの一つは、試験に患者を登録することです」と言います。同氏は、臨床試験に登録されているがん患者は全体の10%にも満たないと推測しています。「もし、この割合が20%か30%になれば、今頃はいくつかのがんを克服できているかもしれません。」
試験デザインから承認までの道のりは長く、曲がりくねっていて、費用もかかります。今日、研究者たちは、人工知能と高度なデータ分析を用いて、プロセスを高速化し、コストを削減し、効果的な治療法を必要とする人々に迅速に提供しています。そして、これまであまり利用されてこなかったものの、現在は急速に増加しているリソースを活用しています。 それは、過去の臨床試験で得られた患者のデータです。
この5部構成のブログシリーズでは、従来の対照群で患者を募集する代わりに、過去の臨床試験で得られた対照群の患者のデータを再利用する「外部対照群」の世界をご紹介しています。
なぜ外部対照群を使用するのか?
患者の数を減らすことで、臨床試験をより安価にすることができます。全文はこちら
外部対照群の仕組み
外部対照群を構築するために、研究者は過去の臨床試験のデータベースを利用して、治療群の患者に近い対照被験者を探します。全文はこちら
臨床試験におけるリアルワールドデータからの新たなインサイト
リアルワールドデータには、臨床試験プロセスをより早くより正確にするだけでなく、新薬や新たな治療法が臨床試験で示された効果を検証していく市販後調査にまで拡大していくことによって、臨床試験のプロセスをさらに改善していけるポテンシャルがあります。全文はこちら
FDAの承認に向けて
臨床試験の妥当性を最終的に判断するFDAは、外部対照群をどのように感じているのでしょうか?好意的ではあるが、慎重であることも事実です。全文はこちら
外部対照群の次のステップ
外部対照群は規制当局による承認後にも応用できる可能性があります。全文はこちら